ただの海。
― 雑記ブログ。いちおうメインはゲーム日記。
主観と客観
 今更ですが、エースコンバット6、おもしろいです。 ゲーム自体もですが、お話がまた。

 私としては、今までで一番おもしろかったのは5。 4や0、6ももちろん良いのですが、5には及びませんでした。 それがなぜなのか、なんとなく考えていたのですが・・・その原因は、主にストーリーの語られ方が原因である気がします。


 わかりやすいのは、4と5の違い。


 4は、敵のエース部隊 『黄色中隊』 の隊長の近くで過ごした少年が、大人になってからその頃のことを思い返す形でストーリーが進行します。 その語り口は、基本的に主観的。 『このような出来事が起こった』 という事実も、彼の主観の上で語られます。 その時の自分がどのように考え、行動し、それによって相手がどのように感じた 『ように見えた』 のか、すべて彼の主観を交えた上で話が展開していきました。
 この時プレイヤーは、彼によって語られるお話をそのまま飲み込むことでストーリーを読み進めることになります。 一人称視点の小説を読んでいる感覚。 登場人物は語り手1人だと言うこともできるでしょう。 全ての人物は、彼の言葉によって語られるだけです。 ムービー中は、彼以外の人物には一言もセリフは無かったように思います。(「彼は〜〜と言った」 といった形で表現されていた気がする)
 セリフがないと、人物像は捉えにくくなりがちですし。 初めて黄色の13の声をミッション中に聞いた時は、ちょっと驚きました。 「アナタそーゆー雰囲気(声+喋り方)なんだ・・・」 って。


 それに対して5では、基本的にリアルタイムでの出来事が、第3者的視点から描かれています。 誰かの主観が入ることはほとんど無く、あったとしても解説が主。 ラーズグリーズの悪魔の童話について語られたり、アークバードについて語られたり・・・・・あくまで補足であることがほとんどでした。
 誰がどのように感じたのか、などの読み取りは全てプレイヤーに委ねられます。 こちらは、映画を見ている感覚でしょうか。


 ・・・この差は、一番わかりやすいものだと思います。 一人称視点の小説と、カメラで見る映画との違い。 ではどちらが良いのかと言うと、それは難しいところ。 私はどちらかといえば5の方が好きですが、べつに一人称視点も小説っぽいのも嫌いではありません。
 なのになぜ5を選んだのかというと、ムービーによるストーリー進行とゲーム中のストーリー進行が密接に関係していたから。

(↑ここまでは、事実の確認とそこから私が受けた印象)


 もちろん4でも、ムービー中にしか出てこなかった黄色中隊と、初めてミッション中に出会うシーンなどは印象的でした。 プレイヤーが2番機を墜とす前後のムービーなども。 しかしそれらは、主人公に直接関係してはいません。 主人公は、単に敵機を墜とすだけ。 その敵の周囲のストーリーが、後になって語られているだけなのです。
 極言すると、主人公はただの 『戦闘機パイロットA』 なのではないでしょうか。 彼が彼である必要はなく、単に 『黄色の13を墜とした敵エース』 としての意義しか持っていない、ということ。
 ストーリー面だけを見れば、ミッション中に得られる情報はごくわずか。 軍の進攻具合や、黄色中隊機が苦戦する様子、あとはレジスタンスの活動が少し見られる程度。 物語は好きでしたが、無理矢理ゲームをくっつけたように見えてしまいました。


 その点5が違うのは、ムービー中だけでなくミッション中にも登場人物の会話や行動が頻繁に起こること。 これによって、ムービー中だけでなくミッション中にもストーリーが進行するため、ストーリーとゲームが切り離されてしまっているような感覚が起こらないのではないでしょうか。

 また、主人公が単に 『戦闘機パイロットA』 として扱われていないのも大きな違い。
 もちろんゲームという性質のために主人公の人格は殺されていますが、登場人物たちにとっては確固とした仲間、友人、部下などとしての立ち位置を与えられています。 主人公は、彼でなくてはならなかったのです。 また、登場人物それぞれが各々の声と喋り方、振る舞い方を持っているのも4とは違う点。
 4と5のストーリーの読み取り方を図っぽくすると・・・


<4の場合>

出来事A   →
出来事B   →   語
出来事C   →   り −−→(語り手の主観を交えた物語)−−→ プレイヤー
出来事D   →   手
出来事E   →




<5の場合>

出来事A
出来事B
出来事C  プレイヤー(与えられた情報を基に、各々で物語を解釈)
出来事D
出来事E



・・・といった感じでしょうか。 (以上、個人的に受けた印象)




 べつに、どちらが良いと言うつもりはありません。 ただ私は、5の方が好きでした。 これは人によって意見が分かれる所でしょう。
 単に主観・客観の差だけでなく、上でも書いたようにムービー中とゲーム中の物語の絡み合いも関係するでしょうし、4のように一枚絵のイラストにナレーションをかぶせる方が好きか、5のように3Dキャラそれぞれが喋る方が好きか、などの好みの問題もあることでしょう。



 私が0をイマイチと感じた理由は、ほとんどストーリーが無かったからでしょう。 あくまで史実を語っているだけであり、主眼は 『主人公=ガルム1』 と戦ったエースパイロット達の証言と、そこから語り手である記者が感じたこと。 主人公は、ストーリーのどこにも登場していないと言うこともできます。

 6は・・・・・4のような 『一人称による語り』 と、5のような 『登場人物を第3者視点から見る』 とがうまく融合しているように感じます。 『基本的には三人称視点で、場面によっては各登場人物の一人称視点にもなる小説』 を読んでいるような感覚が近いでしょうか。

 Xは・・・・・4とよく似た語り方だったような覚えがあります。 結局1回しかプレイしていない上、ザッと流すようにプレイしたので印象は薄いですが。

 2などは物語らしい物語は無かったと思いますし、3は・・・二人称視点、とでも言いましょうか。 あくまでプレイヤー視点のまま物語が進み、物語を進めるのは全て行動をともにする勢力の相棒でした。 視点がプレイヤーに置かれているだけで、実際の主人公はその 『相棒』 、あるいは 『敵』 であったような印象。






 と、今日はエースコンバットのストーリーについて考えたことを書いてみました。 ・・・「だから何?」 って?
・・・・・なんでしょうね。 私にだってわかりません。。
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